MFJ国内競技規則  2023年度版
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付則21 トライアル基本仕様

0序文

 以下に規定する基本仕様は、トライアル競技を行なう上で必要とされる基本規則であり、トライアルのすべての車両および公認大会に適用される。

1車両

1-1
排気量によるクラス区分は、特に定めがない限り適用されない。
1-2
車両区分
国際A級スーパークラスの車両は付則21 トライアル基本仕様に合致していること。その他のクラスは「MFJ公認車両」または「MFJ特別登録車両」がベース車両でなくてはならない。ただし、国際A級および国際B級クラスの車両は、メーカーまたは総輸入代理店からの特別申請があった場合に限り、競技専用車両(国際A級スーパークラス使用車両)での参加が認められる。
1-2-1
競技専用車両
1-2-2
MFJ公認車両
最新のMFJ公認車両リストに掲載された車名およびフレーム打刻とエンジン打刻が合致している車両のことを指す。この場合年式には関わらない。

2排気量の算出方法

2-1
総排気量は、シリンダーの容積を測定するのに用いられる幾何学公式に従って計算される。
すなわち直径はボアによって表され、高さはピストンがその最上部から最下部まで移動するのに占めるスペースで表される。
2-2
公式
総排気量=(D2×3.1416×C÷4)×気筒数
D=ボア C=ストローク 単位=cm 小数点以下4桁で切り捨て
2-3
測定の際には、ボアに1/10mmまでの許容誤差が認められる。この許容誤差を考慮しても排気量が当該クラスのリミットを超える場合、エンジンが冷めた状態で再測定が1/100mmのリミットまで行なわれる。
2-4
シリンダーのボアが真円でない場合、断面積を測定し、計算することとする。
2-5
すべてのカテゴリーにおいて、スーパーチャージは禁止される。

3一般的なアイテム

3-1材質

 フレーム、フロントフォーク、ハンドルバー、スイングアーム・ステアリングステムシャフト、ピボットシャフトにチタニウムを使用することは禁止される。
 上記以外のチタニウム、軽合金の使用は認められる。
公認車両がこの条件に合致しない場合は、公認車両の状態を維持することを条件に、上記禁止部品の使用が許可される。

3-2フレームの定義

3-2-1
フレームとは、エンジンが取り付けられている部分を中心にステアリング取り付け部分とリアサスペンションの取り付け部分を含む構造全体をいう。
3-2-2
シートを取り付けるためのサブフレームは、フレーム本体に溶接されている場合はフレームと見なし、ボルトオン(着脱可能)のものはフレームと見なさない。

3-3スタート装置

 スタート装置が義務づけられる。

3-4スプロケットガードおよびプロテクター

3-4-1
チェーンとスプロケットの間に身体の一部が誤って挟まれることのないように、フロントおよびリアスプロケットガードを取り付けなくてはならない。
3-4-2
リアスプロケットガードは、スプロケットとドライブチェーンの噛合部を完全に覆わなければならない。
3-4-3
リアスプロケットは穴のあいていないものを使用するか、穴をすべてふさぎ身体の一部が入り込まないようなリアスプロケットプロテクターを装着しなければならない。穴のあいていないリアスプロケットで表面に凹凸のあるものは、シールまたはテープ等を貼付し表面を平滑にしなければならない。
ただし穴のあいていないリアスプロケットで、手や指が容易に引っかからないものはそのまま使用できる。
3-4-4
ドライブスプロケット部にフロントスプロケットガードを装備しなければならない。
3-4-5
スプロケットガードの取り付け方法は、ボルトオンまたは溶接とし、安易に脱落しないよう確実に固定しなければならない。
3-4-6
フロントおよびリアスプロケットガードの材質は、アルミニウム、頑強な樹脂とする。

3-5エキゾーストパイプ、サイレンサー

3-5-1
エキゾーストパイプとサイレンサーは、音量規制に関する必要条件をすべて満たすものでなくてはならない。
3-5-2
サイレンサー後端の排気出口中心軸は、車輌の中心軸に対して左右方向で、水平路面に対して上下方向で、平行でなければならない(許容誤差は±15°とする)。
サイレンサーの後端部はライダーまたはアシスタントが誤って触れた場合に、危険な形状であってはならない。もし、サイレンサー後端のパイプが3mm以上突出している場合は、その後端部は180°の角度で曲げられるか、R形状に加工されていなければならない(図1参照)。
図1
どちらの形状の場合も、端部の厚さは最低3mm以上なければならない。
(公認車両がこの条件に合致していない場合は、公認車両の状態から仕様を変更しないことを条件に、公認車両のサイレンサーの使用が許可される。)
3-5-3
サイレンサーの後端は、リアタイヤの後端接線より後ろにあってはならない。
3-5-4
排気は、後方に向けて排出されなければならず、ほこりを巻き上げたり、タイヤやブレーキに悪影響を与えたり、他のライダーに不快な思いをさせたりするものであってはならない。

3-6ハンドルバー

3-6-1
ハンドルバーの幅は、600mm以上、850mm未満でなければならない。
3-6-2
ハンドルバーの先端が露出している場合は、固形物質を詰めるか、ゴムでカバーされていなければならない。
3-6-3
ハンドルをいっぱいにきった時にハンドルバー(レバー類含む)とボディフレームの間に最低30mm以上のすき間を設けなければならない。
3-6-4
ハンドルバークランプは、ハンドルバーが折れやすい部分を作らないために、慎重に丸みをつけて製作しなくてはならない。
3-6-5
軽合金製ハンドルバーの溶接による補修は禁止される。
3-6-6
ハンドルバーのクロスバーにはプロテクションパッドを装着していなければならない。クロスバーがない仕様のハンドルの場合は、ハンドルバー中間部にプロテクションパッドを装着しなけばならない。
3-6-7
ハンドルバーへのカーボン、ケブラーおよび複合素材の使用は禁止される。
3-6-8
ハンドプロテクションの装備も認められるが、耐破砕性の材料を使用すること。

3-7コントロールレバー

3-7-1
すべてのハンドルバー、レバー類(クラッチ、ブレーキ等)は、原則として端部がボール状(このボールの直径は最低16mm)でなくてはならない。このボールを平たくすることも認められるが、どのような場合も端部は丸みをおびさせていなくてはならない(この平たくした部分の厚みは最低14mmとする)。レバー端部は、レバーと一体構造に固定されていなくてはならない。
3-7-2
各コントロールレバー(ブレーキペダルおよびハンドレバー)はそれぞれ独立したピボットを持っており、そのレバー自体のピボットにマウントされていなくてはならない。
3-7-3
ブレーキペダルが、フットレストの軸にピボットされている場合、フットレストが曲がり、または変形した場合など、どのような場合でも作動できなくてはならない。

3-8スロットルコントロール

3-8-1
スロットルコントロールは、手を離した時に自動的に閉じるものでなくてはならない。
3-8-2
車両には最長で1mのストラップ(紐)でライダーと直結し、ライダーが車両から離れた際にエンジンを停止させるイグニッションキルスイッチを装備しなければならない。

3-9フットレスト

3-9-1
フットレストの先端には最低半径8mmの一体構造のプロテクションが設けられていなくてはならない。
3-9-2
フットレストは折りたたみ式でも良いが、この場合は自動的に元の位置に戻る仕組みになっていなくてはならない。

3-10ブレーキ

3-10-1
すべての車両は、最低2つの独立したブレーキ(各ホイールにひとつ)が装備されていなくてはならず、ホイールと同心でなくてはならない。
3-10-2
ブレーキディスクはラウンド形状のものを基本とする。ただし、ウェーブディスクでも円周方向の凹凸部の角部角度が鈍角になっており、ウェーブ形状それぞれの先端部で円周方向の長さが5mm以上確保され(下記参照)、ディスク両面の角部が面取り(指が引っかからないこと)された物は使用が許可される。
フルカバードされた外部プロテクション(フロント/リア)が装備された場合は、どのような形状のウェーブディスクも使用が許可される。
ウェーブディスク形状
3-10-3
ディスクへの開口部(抜き穴)の最大寸法は丸穴の場合は直径6mm以下、長穴の場合は穴の幅は(短径)6mm以下(穴端部は丸みがつけられていること)であること。開口部(抜き穴)の寸法はディスク摺動面だけでなくハブ部にも適用されるが、ハブ部についてはディスク外側にガード用の金属板をディスクと共締めして抜き穴を塞ぐことも認められる。ただし、フルカバード(フロントおよびリア)されたブレーキディスクにはどのようなものも使用が許可される。
3-10-4
ブレーキディスクには硬いプラスチック素材の外部プロテクションが装備されていなければならずフロントディスクはフルカバードタイプ、リアディスクは前半部1/4以上(リアフォークおよびブレーキキャリパーを含む)の面積がカバーされていること。カバーに穴をあける場合の最大寸法は直径10mmまたは同等の範囲とする。

3-11マッドガードおよびホイールプロテクション

3-11-1
すべての競技用車両にはマッドガードが装備されていなくてはならない。
3-11-2
マッドガードはタイヤの両側方に張り出していなくてはならない。
3-11-3
フロントマッドガードは、ホイールの周囲を最低100°にわたってカバーしていなくてはならない。マッドガードの前端とホイールの中心を結ぶ線と、ホイールの中心を通る水平線の作り出す角度は45°と60°の間でなくてはならない。マッドガードの後端とホイールの中心を結ぶ線と、ホイールの中心を通る水平線が作り出す角度は20°を超えてはならない(下記図参照)。
3-11-4
リアマッドガードは、リアホイールの中心を通って垂直に引かれた線とこの垂直線から25°の角度で後方に引かれた線が形成する円の一部を超えて後方に伸びていなくてはならない。
3-11-5
リアマッドガードはホイールの周囲の最低80°を覆っていなくてはならない。
3-11-6
キャストホイール、または溶接されたホイールが使用される場合には、頑丈なディスクでスポークを覆う形でホイールプロテクションが施されなくてはならない。

3-12ホイール

 ホイール(リム、カラー、スポーク、ハブ含む)の交換・変更は認められる。
 ただし、公認車両のホイール本体構造(例:スポーク、キャスト、モウルド、リベット等)の変更は禁止とする。※一般市販されているホイールとの交換も許可される。

3-13トライアルタイヤ

 自由とするが、以下に準拠していること。
3-13-1
ホイールに正常に装着された状態でタイヤの全幅は、115mmを超えてはならない。
3-13-2
トレッドの深さ(A)はトレッド面から直角に測った場合、13mmを超えてはならない。同一円周のブロックはすべて同じ深さでなくてはならない。
3-13-3
ブロック間のトレッドの幅は、タイヤ幅方向(B)で9.5mm、円周方向(C)で13mmを超えてはならない。
3-13-4
ショルダーブロック(D)間のトレッド幅は、22mmを超えてはならない。
3-13-5
トレッド横幅(E)は、タイヤウォールに直角に測った場合、ブロックで中断されていない限り、タイヤ全幅におよんでいなければならない。
3-13-6
すべてのトレッドブロック(ショルダーブロックを除く)は、両側辺が平行で、タイヤの軸に対し直角そして平行な長方形でなければならない(タイヤは、下記の図に適合し、逆回転させても同じ外観でなければならない)。
3-13-7
通常の販売ルート、または小売店を通じて入手できるタイヤのみが使用を許可される(競技会で一般公道を走行する場合は一般公道用に許可されたタイヤ)
3-13-8
タイヤは一般の購入者が入手できるマニファクチャラーの商品カタログ、またはタイヤ仕様リストに掲載されているものでなくてはならない。
3-13-9
これらのタイヤは、荷重、スピードコードに関してヨーロッパ・タイヤ・リム技術機構(ETRTO)の定める条件に適合し、最低45Mの使用等級のものでなければならない。(3-13-2 図参照)

3-14ナンバープレート

3-14-1
ナンバープレートは柔軟な材質でできていて、1枚を車両の前面に見やすいよう前向きに取りつけなくてはならない。
3-14-2
判読しづらい文字等は車検長の判断によりレース参加の許可を得ることができない。
3-14-3
全日本出場ライダーについてはプレート下部にライダーの氏名を記入するものとする。
3-14-4
ゼッケンに記載する氏名は必ずライダーの氏名とし愛称は認められない。
3-14-5
ナンバープレートの地色および数字(数字は英国式)の色は下記のとおりとする。
全日本レディース…ピンク地に赤文字
ジュニア…黒地に白文字
国内A級…黄地に黒文字
国際A級…赤地に白文字
国内B級…白地に黒文字
国際B級…緑地に白文字
国際A級スーパークラス…赤地に黄文字
観客とオフィシャルが明確に識別できるようにしなくてはならない(デザインされた地と書体の使用を認める)。

3-15ライト類、警告装置およびスピードメーター

 灯火器のレンズの処理または取り外し、保安部品(バックミラー、補助ステップ、ウィンカー類)の取り外しが義務づけられる。

3-16追加装備

 競技用車両には、フロントフォークカバーを含め追加の装備や外装品等を取り付けることは許可されるが、それらは素手で触っても危なくないように面取りやエッジ等の鋭角な部分がない処理がされていること。車検時に検査を行ない指摘がある場合は、改修指示に従わなければならない。

4燃料、燃料/オイルの混合液、冷却水

4-1
すべての車両にはMFJの定める無鉛ガソリンを使用しなくてはならない(AVガス・航空機用燃料の使用は禁止される)。
4-2
競技に使用できるガソリン
競技に使用できるガソリンは下記の項目のすべてに合致していなくてはならない。
4-2-1
競技用ガソリンとは一般公道用の市販車に供するために通常のガソリンスタンドにて購入できるもの、あるいはMFJ公認サーキットのガソリンスタンドにて購入できるガソリンとする。
4-2-3
競技用ガソリンには販売時に混入されている以外のいかなるものも添加されてはならない。ただし一般に販売されているスタンダードの潤滑油および1.5%以下のアルコール(燃料精製中に混入されているものに限る)については認められる。
4-2-4
水冷エンジンの冷却水は、水もしくは一般市販されている冷却液に限られる。
4-3
給油場所はパドックとする。ただし大会特別規則(公式通知等)により、給油場所が指定される場合、それに従わなくてはならない。従わない場合は失格となる。

5音量規制

5-1
競技前に、車両の音量が計測される。不合格の車両は、基準に達するまで調整したり部品を交換できる。計測に合格したサイレンサーだけがマーキングを受けられる。
また装着されているサイレンサー以外に1本(1セット)、まで認められる。また競技中、車検を受けていないサイレンサーでも破損等が出た場合は車検にて追加測定が受けられる。
5-2
音量測定はFIM方式(2mMAX)で測定される。
2mMAX方式は、エキゾーストのサイレンサーから発せられる音のみでなく、エンジン回転数が最大エンジンスピードとなった時の車両から得られる全体的な音量を計測することである。
音量計は、車両の後方2mで中心からエキゾースト側の斜め45度に位置し、高さは地上1.35mの所に設置する。
2mの距離は、リアタイヤセンターの地面との設置地点から測るものとする。
柔らかな土の上で計測することが推奨される。
音量測定は走行時と同じモードで計測される。
スイッチ等により切替えが可能な車両は、すべてのモードで計測する場合がある。
測定例
5-3
車検員によってスロットルは最大エンジンスピードまで可能な限り素早く開けられる。最低1秒間は最大回転数を維持する。その後、素早くスロットルを閉じる。
測定中、競技役員の行為によって発生した故障、損害に対して競技役員はいっさいの責任を負わない。また、エンジンの最大回転数を意図的に下げるという不正をしてはならない。
例:CDI / ECUプログラム切換えスイッチの使用等
測定時、エンジン回転数が明らかに低い場合、回転計でエンジン最大回転数を測定する場合がある。
ギアはニュートラルで測定する。
5-4
車検員は車両の横でマイクロホンとは反対側に立つか、またはフロントホイール付近でハンドルバーの前方に立つ。しかし、車両とマイクロホンの間に立ってはならない。
5-5
音量の規制値は以下とする。
2ストロークエンジン:104dB/A
4ストロークエンジン:106dB/A
使用される音量計による誤差+2dB/A
5-6
音量測定に持ち込むことができるスペアサイレンサーはマシンに装着されているサイレンサー以外にマシン1台に付き1本(1セット)とする。
5-7
その他の規制についてはFIM規則に準ずる。

6電動車両(EPV)の追加仕様

 世界的にカーボンニュートラルへの取り組みが求められるなか、モータースポーツの世界においても取り組む必要性が高まっている。合成燃料、水素、燃料電池、電動などの選択肢のなかで、MFJトライアル委員会はすでにFIMでも参加が認められるようになった電動車両を正式に参加できるよう規則を追加した。
 以下に記す仕様は全日本選手権において電動車両の参加を促すため、FIMトライアル規則をベースにしたものとなっている。
 安全に関する問題や大きなパフォーマンスの差が生じた場合、本仕様は予告なく変更されることがある。
6-1
電動車両の定義
6-1-1
電動車両とは、一つまたは両方のホイールが電動モーターにより駆動される、2輪車両とする。
6-1-2
電動モーターの数は自由とする。
6-2
出場可能クラス
2023年シーズンは全日本トライアル選手権のみ出場可能とし、以下の制限を設ける。
IAS/IAクラス: MFJ特別登録車両でなければならない(プロトタイプが認められる)。
IB/レディース クラス:MFJ特別登録車両で一般市販されているモデルに限る。
6-3
MFJ特別登録車両
電動車両は事前に、MFJに登録申請を必要とし、MFJに承認された場合は、2025年(3年間)までの期間限定で「MFJ特別登録車両」として出場が認められる。「MFJ特別登録車両」該当車名は随時、MFJホームページ[https://www.mfj.or.jp]で公示される。
6-4
車両仕様
以下の項目を守り、競技使用車両を電気的、機械的、構造的に安全な状態に維持することは参加者の義務である。
6-4-2
車両の運動エネルギーによって生じる回生エネルギーの利用は認められる。
6-4-3
車両の性能の向上を目的とした、いかなる外的エネルギーの利用も厳禁される。
6-5
高電圧シンボル
高電圧の警告を示すサインが高電圧バッテリーボックスカバーの上か、またはその近くに表示されなければならない。
すべてのサインは黄色い三角の中に黒い稲妻と黒い境界線で表される。三角形のサイズは最低12cmとするが、実際はそれより大きくても構わない。
6-6
電気系部品の保護と絶縁
6-6-1
高電圧電流規格のワイヤーハーネスは二重の絶縁(被膜)を必要とし、外側の被覆は外部から判別できるように黄色にしなければならない。二重被覆の外側に黄色のカラーテープまたはビニール管等を巻くことも認められる。
6-6-2
すべての電気系部品は、防塵および防水の処理によって保護されていること(IP44タイプ以上のプロテクションが強く推奨される)。
6-6-3
露出しているコネクター/ワイヤーは、事故発生時の磨滅から保護されていなければならず、転倒等で外部と接触の可能性のある部位はカバー等で覆われていること。
6-7
スロットルコントロール、遮断機構(ブレーカー)
6-7-1
スロットルコントロールは、手を離した時に自動的に閉じるものでなくてはならない。
6-7-2
車両には最長で1mのストラップ(紐)でライダーと直結し、ライダーが車両から離れた際に、モーターへの電力供給をバッテリー出口で遮断する電源遮断スイッチが装備されていなければならない。
6-8
ヒューズ
高圧電源回路にはヒューズが含まれていなければならない。ヒューズとは規定された最高値を超えて一定時間維持された場合に、自動的に電流を遮断する装置である。
ヒューズは、いかなる状況においても電源遮断スイッチ(緊急停止)に代わるものであってはならない。
6-9
表示灯(インジケータ―)
車両には、電力供給状態を示す2つの表示灯(インジケーター)を備えていなければならない。
一つはハンドル付近の見やすい場所に設置され、もう一つは車両の後部(リヤライト)とする。
リヤライトは赤色で最低10m後方の側面または後方から視認できるものとする。
いずれの表示灯もモーターへの電力供給状態の場合は点灯するようになっていなければならない。
ライトの点灯と消灯は電源遮断スイッチによって車検で確認される。
6-10
バッテリーの型式
6-10-1
バッテリーのタイプ、寸法、重量は特別登録車両で申請したものから変更されてはならない。変更する場合は新たに事前申請が必要となり、大会中の変更はできない。事前申請のないバッテリーを使用した場合は失格となる。
Li-ion(リチウムイオン)バッテリーは、過剰ボルテージ、過剰温度を避けるために、常にコントローラー(BMS:バッテリーマネージメントシステム)で管理されなければならない。
6-10-2
バッテリーの固定
6-10-2-1
バッテリーは車体に確実に固定されており、転倒や落下により車体から外れないように確実な方法で取り付けられ、内部で動かないように固定されていなければならない。
6-10-2-2
バッテリーの周囲は、通風口を持ったバッテリーボックスで囲われ、バッテリーが破損した場合でも、バッテリー液や気体が、直接ライダーに影響をおよぼさないようすること。
6-10-2-3
バッテリーとワイヤーハーネスの接続は、ワンタッチのコネクター式とし、工具等を使用しないで接続および脱着ができる構造であること。
6-10-3
バッテリーの充電
6-10-3-1
充電システムは競技車両とは別個のものとし、ヒューズ、アース漏れ防止ブレーカーを備えていなければならない。
6-10-3-2
大会開催中に会場で行うバッテリーの充電は、エンジンを使用するジェネレーターからではなく、当該大会開催施設の配電設備または蓄電池式ジェネレーターから行うのが望ましい。
6-10-3-3
大会会場でのバッテリーの充電は、パドックおよび当該大会施設の指定された場所のみで行うことが認められる。
6-10-4
バッテリー交換
6-10-4-1
競技中のバッテリー交換は随時行うことができるが、交換場所はパドックに限定される。交換前後に取り外されている状態のバッテリーは、漏電等がないように絶縁された状態で保管され、チーム関係者以外が触れないように管理されていなければいけない。
6-10-4-2
競技中のバッテリー交換の時間は考慮されず、該当ライダーの競技持ち時間の中で消化しなければならない。

7テレメトリー

 動いている車両へ情報を伝える、または動いている車両から情報を得ることは禁止される。

8本規則の施行

 本規則は2023年1月1日より施行する。